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ラーメン店の原価率とは?計算方法と食材コストの管理を解説

店舗運営

ラーメン店を運営するうえで、売上とあわせて確認しておきたいのが食材の原価です。

ラーメン1杯には、麺やスープだけでなく、チャーシュー、味玉、ネギ、海苔、調味料など複数の食材が使われます。それぞれの使用量や仕入れ価格を整理していなければ、「1杯を提供するために食材費がいくらかかっているのか」を把握しにくくなります。

そこで役立つのが原価率です。ラーメン店の原価率を計算すると、売上に対して食材原価がどの程度を占めているのかを確認できます。

この記事では、ラーメン店における原価率の考え方から、1杯ごとの原価計算、食材コストを管理するときのポイントまで解説します。

ラーメン店の原価率とは

ラーメン店の原価率を管理するには、まず「何を原価として計算するのか」を整理する必要があります。

原価率の数字だけを見るのではなく、その数字がどの食材から構成されているのかまで確認することが大切です。

原価率は売上に対する食材原価の割合

ラーメン店の食材原価を確認するときは、売上に対して食材原価が占める割合を計算します。基本的な計算式は次のとおりです。

原価率(%)=食材原価 ÷ 売上 × 100

特定のラーメンについて確認する場合は、1杯の販売価格と、その1杯に使用する食材の原価を使って計算します。

一方、店舗全体の原価率を見る場合は、一定期間の売上と、その期間に対応する食材原価を確認します。

ここで注意したいのは、商品単位の原価率と店舗全体の原価率を混同しないことです。「1杯の原価率を確認しているのか」「店舗全体を確認しているのか」を分けて考えましょう。

ラーメン1杯の原価は食材ごとに分けて考える

ラーメン1杯の原価を把握するには、使用する食材を分けて整理します。たとえば、麺、スープに使用する材料、タレ、香味油、チャーシュー、味玉、ネギ、海苔などです。

スープのように複数の材料をまとめて仕込むものは、1回の仕込みに使った材料費を整理したうえで、実際に何杯分として使用できるのかを確認します。

チャーシューや味玉なども同様です。仕入れ単位の価格だけを見るのではなく、1杯に使用する量へ換算すると、商品ごとの原価を把握しやすくなります。

原価率だけで店舗の利益は判断しない

「原価率が低ければ、それだけ利益が残る」と考えてしまうことがあります。しかし、原価率だけではラーメン店全体の利益は判断できません。

店舗運営では、食材費以外にも家賃、人件費、水道光熱費、消耗品費などの支出があります。また、どの商品がどの程度売れているかによっても店舗全体の収支は変わります。

原価率は、あくまで食材コストを把握するための指標の一つです。店舗全体の利益を考えるときは、売上やその他の費用を含めて確認する必要があります。

ラーメンの原価を計算する方法

ラーメンの原価計算を始めるときは、最初から店舗全体を細かく計算しようとするより、まず主力商品の1杯分を分解すると整理しやすくなります。

「何を、どのくらい使っているか」を明確にし、仕入れ価格と結びつけていきましょう。

食材の仕入れ価格と使用量を確認する

最初に、ラーメン1杯に使用する食材を洗い出します。仕入れ価格だけでは1杯あたりの原価は分からないため、「仕入れ単位」と「実際の使用量」を分けて記録します。

たとえば麺であれば、仕入れた数量と価格を確認し、1玉あたりの原価へ換算します。トッピングも、仕入れた量のうち1杯にどの程度使用するのかを確認しましょう。

仕入れ価格が変わったときに原価計算を更新できるよう、計算に使用した価格や使用量も記録しておくと見直しやすくなります。

スープやチャーシューは仕込み単位から計算する

スープやチャーシューのように、複数杯分をまとめて仕込む食材は、1杯分だけを直接計算しにくいものです。

この場合は、まず1回の仕込みに使用する材料を洗い出し、それぞれの原価を合計します。そのうえで、仕込みから実際に使用できる量を確認し、1杯あたりの使用量に換算します。

仕込み前の材料量だけで判断しないことも大切です。加熱や下処理によって重量や使用できる量が変わる食材もあるため、実際の提供量に合わせて計算します。同じ考え方は、タレや香味油、店舗で仕込むトッピングにも使えます。

1杯の原価を計算する手順

主力商品の原価を把握するときは、次の順番で整理すると計算しやすくなります。

  1. ラーメン1杯に使用する食材を書き出す
  2. 各食材の仕入れ価格と仕入れ量を確認する
  3. 1杯あたりの使用量に換算する
  4. 食材ごとの原価を合計する
  5. 販売価格と比較して原価率を計算する

計算表には「食材名/仕入れ価格/仕入れ量/1杯あたりの使用量/1杯あたりの原価」といった項目を設けておくと、価格や使用量が変わったときにも修正しやすくなります。

一度計算して終わりにせず、仕入れ価格やレシピを変更したときに更新できる状態にしておきましょう。

ラーメン店の食材コストは実際の使用状況まで確認する

レシピ上の原価を計算していても、実際の店舗では計算どおりに食材が使われるとは限りません。

仕込み時のロスや廃棄、盛り付け量のばらつきなどが発生すると、計算上の原価と実際の食材コストに差が生じます。

原価表を作るだけで終わらせず、厨房で食材がどのように使われているかまで確認しましょう。

廃棄や仕込みロスも食材コストとして把握する

食材を仕入れても、すべてを商品として提供できるとは限りません。野菜の下処理で取り除く部分や、仕込み中に使用できなくなった食材、売れ残りによる廃棄などがあれば、その分も店舗が負担する食材コストです。

そのため、レシピ上の使用量だけではなく、仕入れた食材が実際にどのように使われたのかも確認する必要があります。

廃棄が発生した場合は、食材名や量、理由を記録しておくと、仕入れ量や仕込み量を見直す材料になります。

盛り付け量のばらつきを確認する

チャーシューやネギなどのトッピング量が提供する人によって変わると、1杯あたりの原価も安定しません。

食材原価を把握するには、レシピ上の使用量と実際の盛り付け量をできるだけそろえることが重要です。

重量で管理する食材、枚数で管理する食材、お玉などの器具で量をそろえる食材など、店舗のオペレーションに合わせて基準を決めます。

原価管理は帳簿上の計算だけで完結するものではありません。厨房での仕込みや盛り付けと結びつけて確認することが大切です。

仕入れ価格の変化を原価計算に反映する

食材の仕入れ価格が変われば、同じレシピで提供していても1杯あたりの原価は変化します。

以前作成した原価表をそのまま使い続けると、現在の仕入れ状況とのずれが生じる可能性があります。

仕入れ価格が変わったときは、その食材を使用している商品の原価を確認しましょう。特に複数の商品で共通して使用している食材は、一つの価格変更が複数のメニューに影響します。

価格変更のたびに一から計算し直すのではなく、仕入れ価格を書き換えれば商品ごとの原価を確認できるようにしておくと、継続して管理しやすくなります。

ラーメン店の原価率を見直すときのポイント

ラーメン店の原価率が変化したときは、すぐに食材を減らしたり仕入れ先を変更したりするのではなく、まず原因を確認します。

仕入れ価格、使用量、廃棄など、食材コストが変化する要因を分けて確認すると、見直すべき箇所を整理しやすくなります。

原価が変わった原因を分けて確認する

食材コストが変化する原因には、仕入れ価格だけでなく、使用量や廃棄量、販売する商品の構成なども関係します。

たとえば同じ食材を使っていても、盛り付け量が増えていれば1杯あたりの原価は上がります。廃棄が増えている場合は、仕入れ量や仕込み量が販売状況に合っているかを確認する必要があります。

「原価率が上がった」という結果だけを見るのではなく、どの食材や工程で変化が生じているのかを確認しましょう。

原価を下げることだけを目的にしない

原価管理というと、食材費をできるだけ削ることだと考えてしまうことがあります。これも原価管理で起こりやすい誤解です。

食材の量や品質を変更すれば、商品の味や見た目にも影響する可能性があります。単純に原価を下げるのではなく、まず無駄な廃棄や過剰な使用がないかを確認しましょう。

仕入れ単位や発注量、仕込み量を見直す方法もあります。商品の内容を変更する前に、現在の食材がどのように使われているのかを把握することが重要です。

食材コストを見直すときの確認項目

原価率や食材コストに変化があったときは、原因を一つずつ切り分けます。

「仕入れ価格は変わっていないか/1杯あたりの使用量は変わっていないか/廃棄量が増えていないか/仕込み量は販売数に合っているか/原価表は現在の価格に更新されているか」を確認します。

一度に複数の条件を変えると、どの対応が原価に影響したのか分かりにくくなります。まず数字が変化した原因を特定し、そのうえで対応を検討しましょう。

まとめ

ラーメン店の原価率を管理するには、割合だけを見るのではなく、1杯のラーメンにどの食材をどの程度使っているのかを把握することが重要です。

麺やトッピングだけでなく、スープ、タレ、香味油なども仕込み単位から1杯分へ換算します。さらに、廃棄や仕込みロス、盛り付け量のばらつきまで確認すると、計算上の原価と実際の食材コストの違いを見つけやすくなります。まずは次の順番で原価管理を始めましょう。

  1. 主力商品の食材と1杯あたりの使用量を書き出す
  2. 現在の仕入れ価格を使って1杯の原価と原価率を計算する
  3. 廃棄や使用量、仕入れ価格の変化を記録して定期的に見直す

原価を下げることだけを目的にせず、どこで食材コストが発生しているのかを把握することから始めましょう。そのうえで、仕入れ、仕込み、盛り付けのどこに見直せる部分があるのかを確認することが、継続的な原価管理につながります。